平成27年の国勢調査で日本の共働き世帯は1200万世帯を超えていると言われ、全体の64.4%が共働きとなっています。忙しいからこそ、お互いに家事は協力し、少しでも「時短」につながると嬉しいですよね。
家づくりをするとき、「家事動線」を考えた間取りにすると毎日の忙しい時間が少し楽になるかもしれません。この記事では、忙しい毎日のなかにゆとりができる「理想の間取り」「家事動線」をご紹介します!ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. 2つの視点で考える家事動線を意識した間取り
共働き夫婦にとって理想の間取りとは、「家事動線を意識した間取り」です。
共働き夫婦はお互いが働いているため、家事や育児全てを分担することがほとんどでしょう。しかし、お互いに仕事で時間に余裕がないのも現実。そこで、家事動線を考えた間取りが「時短」につながり、お互いの生活の助けになります。
この章では、そんな「家事動線を考えた間取り」のために押さえておきたい2つのポイントについて解説します。
①時短できる
時短ができる間取りとは?
それは「家事動線を短くする」「次に行う家事を動線上に配置する」などです。
例えば、玄関を入ってすぐキッチンやパントリーがあると、買い物をしてすぐ冷蔵庫やパントリーに荷物を入れることができますね。
その他にも、玄関から手洗い、洗面、浴室へ行ける動線があると、外から帰ってきた際に汚れていてもリビングを通ることなく浴室へ行くことができます。
今挙げたものは一例です。家族構成によって動線の配置を考えて、少しでも「時短」につながる間取りを考えていきましょう。
②自立心を促す
自立心を促す間取りとして、例えば「ファミリークローゼット」を洗面所の隣に作るとしましょう。すると、荷物や服をファミリークローゼットで管理することにより、各々で用意することができるようになります。
各部屋で管理をすると「靴下がない!」「シャツがない!」といったときに手間と時間がかかりますよね。1つの場所に集めて管理してしまえば、そういったことはなくなりますし、洗濯後にしまうのも各々でできるようになりますよ。
ファミリークローゼットの導入、ぜひ検討してみてください。
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2. 共働き夫婦が押さえておくべき間取りポイント3選
共働きといっても、同じ常勤同士の夫婦もいれば、どちらか一方は交代制であったり休日もお互いバラバラなど、各家庭で勤務形態も異なります。
ここでは、共働き夫婦の勤務形態も考慮した「間取りを考えるうえで大切な3つのポイント」を解説します。細かなところまで計算し、快適な生活が送れる間取りにしていきましょう。
①寝室とリビングの位置関係
例えばどちらかが交代制などで時間が不規則な場合、リビングと寝室が隣り合わせだと生活音で目が覚めてしまい、良質な睡眠がとれなくなるなどの弊害が出てくることがあります。
そういったことにならないためにも、家族の仕事状況に合わせて寝室とリビングの配置をしっかりと考えておくことをおすすめします。
子育て世代の場合は、状況によって夫婦で寝室を分けることもありますよね。寝室とは別に、リビングの近くの和室など寝室代わりに使える部屋を1つとっておくのも良いでしょう。
②吹き抜けの有無
吹き抜けのあるお家は開放感があり、オシャレな空間が生まれるため人気の間取りです。
ただし、吹き抜けの場合「音が響きやすい」というデメリットがあります。家族のなかに時間が不規則な職種の人がいて生活音が気になってしまう場合には不向きかもしれません。家族とよく話し合いながら検討してみてくださいね。
③ランドリーブースという考え方
洗面室とは別に、洗濯機を別の部屋に設置し、その部屋をランドリーブースとして使用する家庭が増えてきています。独立させるメリットは、「洗濯」「干す」「たたむ」を一度にできること。
また、ランドリーブース内をサンルームにすることで、帰りが遅くても急な雨が降っても室内に干しておければ便利ですよね。スペースが取れる場合は、室内に収納やアイロンブースも設けるとさらに便利になります。
押さえておくポイントについてさらに詳しく知りたいという方はこちら!
3. 良い家事動線を作る3つのポイント
良い家事動線を作るために押さえておきたい3つのポイントがあります。生活設計は人それぞれ異なるので正解はありませんが、全員に必ず共通しているポイントがあるのです。
この章では、そんな共通している項目について解説していきます。
①水回りの設備機器は近くに設置
水回りの機能性は、住宅の快適性に直結します。そして、それらがなるべく一か所に集まっているほうが使いやすく、住む人の負担やストレスの軽減にもつながります。
時間がなく忙しい共働き夫婦にとって、水回り付近をしっかり考えることが良い間取りを作ることになります。「輪を描くような間取り」が一般的によく使われているので、参考にしてみてください。
②キッチン付近はワークトライアングルを作る
ワークトライアングルとは「シンク」「コンロ」「冷蔵庫」をつなぐ三角形のこと。この動線が正三角形に近いほど動作性がよくなります。
3辺の合計が3.6m~6mの範囲にあることが使いやすい条件になります。目安ですが、コンロとシンクの距離は120㎝~180㎝、シンクと冷蔵庫の距離は120㎝~210㎝、冷蔵庫とコンロの距離は120㎝~270㎝にするといいでしょう。
③適所に適した収納を設置
家づくりをするなかで「収納スペース」はとても大切。最小限にしてしまうと足りなくなりますし、大きすぎると使わなかった場合にもったいないことになります。
住み始めてから後悔してしまうポイントですので、間取りが出てきた時点でしっかりとチェックしておくことをおすすめします。
事前に家族構成をふまえて「パントリー」「クローゼット」「シューズクローゼット」「床下収納」「壁面収納」など必要な収納数を検討し、失敗しない収納づくりをしましょう。
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4. 家族で話し合っておくべき3つのこと
各家庭により働き方は異なりますが、子育て世代の共働きの場合は特に仕事・家事・育児と1日中時間に追われてとても大変ですよね。
日々の疲れを癒し家族と楽しく過ごす「家」。快適な家づくりをするために、家族と話しておくべき3つのポイントを解説します。
①子供のこと
将来の子供の人数によって、必要な部屋数は変わってきます。例えば、子供部屋や収納、リビングの子育てスペースや家事スペースなどです。
国土交通省の『住生活基本計画における「水準」について』の「誘導居住面積」では、子供一人に対してプラス10平米以上必要だというデータもあります。将来の子供の人数は意外と外せない重要な要素なので、注意しておきましょう。
②仕事のこと
お互いの勤務形態を確認しておくことはとても大切。例えば、夫が夜勤勤めで妻が常勤の場合は、どうしても生活のなかで過ごし方にズレが生じてきます。
夫が帰ってきたときには妻が寝ていたり、妻が仕事に行く頃には夫が寝ていたりするので、なるべくしっかり休めるように寝室をリビングから離すなどの配慮が必要になってくるでしょう。間取りを考える際は検討しておきたいところです。
③時間のこと
共働き夫婦にとって円満な家庭環境を築くために配慮することは、お互いの「時間」を把握することですよね。
共働きの場合、総じてお互いに自分の「時間」が足りなくなるもの。そのため、それぞれの大切にしたい「時間」を把握して、そのあたりをカバーできるように間取りを設計するといいですよ。
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5. まとめ
共働き夫婦にとって良い間取りとは、「家事動線」を意識した間取りです。お互いが働いていると、家事も育児もとにかく分担することになります。そのときにお互い楽ができるように、話し合いながら間取りを設計していきましょう。
二人だけで答えが見つからないときは、客観的に第三者の意見を取り入れていくのもおすすめです。経験豊富なプロの意見を聞いてみてください。
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