住宅を建設するにあたって最初に直面する課題が「土地探し」。失敗したくないという気持ちから、あまりスムーズに進んでいないのではないでしょうか?
実は、土地探しで失敗しないためには2つの前提条件と3つのポイントがあります。それが「災害対策」「資産価値」という前提条件と、「希望条件」「購入予算」「建築条件」というポイントです。
この記事では、土地の良し悪しの根本的な考え方、それを踏まえた具体的なポイントや探し方などを詳しく解説します。「5つの軸」を中心に、理想の土地を見つけましょう!
1. いい土地の共通条件は2つ
土地に対する価値観は人によって違いますが、いい土地の条件は共通しています。それが「災害リスクに強い土地」と「将来の資産価値が高い土地」の2つ。
判断が難しいように思えますが、実は専門家でなくてもある程度判断できる方法があります。ここではその方法について具体的に解説します。
①災害対策から見る土地選び
土地は不動産ですので、その名の通り「動かすこと」ができません。そのため、将来起こりうる災害を予測し、被災しない土地を選ぶことが災害対策の視点では大切になります。
そこで活用するツールが「ハザードマップ」。ハザードマップとは、河川氾濫による洪水や地震による津波、土砂災害、火山噴火など様々な災害を予測し地図に示したものです。
この情報は不動産業者からすると説明義務がないものなので、「知らないうちに危険な土地を購入してしまった」という失敗例も多いです。
インターネットで簡単に確認できるので、必ず確認しましょう。
②資産価値から見る土地選び
土地の資産価値には「人の集まるところが高くなる」というシンプルな法則があります。なぜなら、人口減少が進む日本において、人が集まる場所では様々な需要が発生するからです。
人が集まる場所では、物の供給が進み、インフラが整備され、経済成長が急激に進みます。そのため生活が便利になり、土地の価値も上がるのです。
これらは「立地適正計画」という計画のもとで適切に進められています。国土交通省のホームページを見ると、どこの土地がこの計画に含まれているか確認することができます。
自分の希望する土地がこの計画に含まれているか確認することで、資産価値が将来的高くなるか判断できますよ。
2. 土地探しで押さえるべき3つのポイント
前項で解説した「いい土地の共通条件」を踏まえて、具体的に「希望条件」「購入予算」「建築条件」の3つのポイントを軸に土地を探すとうまくいきます。
①希望条件を3つ決める
人によって土地に求める条件は違いますが、希望が多すぎると理想の土地はなかなか見つかりません。最大でも3つに絞ることで、条件に合う土地が見つかりやすくなります。
例えば「駅や学校が近く、大通りから筋が一本ずれていて、2000万円以下で買える」といった感じです。希望条件は具体的に絞るほどより効果的。
しかし、それでもなかなか100点の土地は見つからないものです。判断基準の目安として、75点以上の土地が見つかれば購入対象として考えてもいいでしょう。
②購入予算は資金計画で決める
土地購入の予算は土地の値段だけで決めてしまいがちですが、全体の資金計画のなかで決めるのがおすすめ。なぜなら、土地は家を建てたり不動産投資に活用したりと、購入後にもお金を使う可能性が高いからです。
土地の金額は表示されている値段であることに違いはないのですが、資金計画全体のなかの一部として土地の値段を考えることで、購入予算を調整しやすくなります。
③建築条件を確認
「建築基準法」など、建物にはその土地で建築できるかどうかの明確なルールがあります。土地によっては条件を満たさない場合があり、購入後に家を建てられないといったトラブルになるケースも。
その他にも「下水道が通っているのか」「テレビの電波はしっかり入ってくるか」など、住宅を建てるに際し影響してくる項目がいくつかあります。購入前には必ず確認しましょう。
3. 3つの具体的な土地の探し方
土地の探し方は「インターネット」「不動産業者」「自分の足で探す」の3つ。ここでは、それぞれの方法について解説します。
①インターネットで探す
希望の条件を入力して検索するだけで多くの情報が入手できるので、非常に便利です。
ただし、インターネットの場合いい情報はあまり出てきません。不動産業者は自分たちのお客様から優先的に情報を公開するため、インターネットの情報は売れ残りの土地情報が多くなってしまうのです。
会員登録をして限定情報を入手できる場合もありますが、不動産業者の情報更新が遅いなどの問題も。
あくまでも「大まかに情報収集をする手段」として割り切って活用すると、便利に活用できます。
②不動産業者で探す
土地の情報をもっとも多く持っているのは、その地域の不動産業者です。自分の希望する条件をしっかり伝えることで、適切な土地を紹介してくれます。
そのときに、一社ではなく複数の不動産業者に相談することをおすすめします。同じ地域でも不動産業者によって得手不得手があるので、複数社に相談することで条件に合う土地を見つけやすくなりますよ。
③自分の足で歩いて探す
希望のエリアが決まっているのであれば、実際に見に行くのもいいでしょう。インターネットにも掲載されていない、不動産業者も知らなかった「掘り出し物」が見つかる可能性があります。
実際のところ、不動産業者によっては歩いて土地を探すアルバイトを雇っているところもあるくらいです。「散歩がてら見に行く」ぐらいの気持ちで探してみてください。
4. 現地で確認すべき2つの項目
希望の土地が見つかった後は、実際に現地を見に行きます。そのときに「生活環境」「土地」の2つの視点で見ることが大切です。
①生活環境に関すること
その土地で生活するために大切なことは、周辺環境。例えば「周りに街灯がなくて暗い」「意外と交通量が多くて危険」「ゴミ捨て場が遠い」などは、実際に現地で見てみないとわかりません。
大切なことは、自分たちがそこで生活することを念頭にシミュレーションしてみることです。
②土地に関すること
土地の状態は、大雨の日や強風の日など天候が悪いときに明確に現れます。もちろん最終的には地盤調査などの専門機関を活用しますが、私たちでもチェックできることはあります。
例えば、「雨の日に見に行って水溜まりができていないか」とか、「周辺の家を見て基礎部分にヒビが入っていないか」などです。
提供される資料ではわからないことなので、ぜひ天気の悪い日に見に行ってみてください。
5. まとめ
自分に合った理想の土地は、「災害対策」「資産価値」という2つの前提条件と「希望条件」「購入予算」「建築条件」という3つのポイントを押さえるとうまく探せます。そのときに大切なことは、自分の目でしっかりとチェックしていくこと。
それでも100点満点の土地が見つかるとは限りませんが、少なくとも75点以上の土地は見つかるはず。75点の土地であれば、建物を工夫することで100点にすることも可能です。
不動産業界では、「土地の欠点を建物で補う」という考え方があります。建物も取り扱っている不動産屋さんに相談すると、そのあたりも総合的にアドバイスしてくれるのでおすすめですよ。
土地探しのご相談はハウスウェルへ!ぜひご覧ください