立地、間取り……「住みやすい家」ってどんな家?年代別にみるポイント
「住みやすい家」と聞いて思い浮かべるのはどのような家でしょうか?
ここで思いつく要素が、「暮らす上で必要としている条件」です。生活の核となる習慣や求める環境は千差万別。したがって、「住みやすさ」の条件は世代や世帯数などによっても変化します。
だからこそ、家づくりや住まい探しの際には、自分にとっての「住みやすさ」を考えておくことが大切です。今回は、住みやすさを左右する5つのポイントをご紹介し、世代ごとに重視したい点を解説します。
ぜひ、住まい探しの参考にしてみてくださいね。
1.住みやすさの5大ポイントとは?
「住みやすさ」を考えるとき、多くの人が共通して着目するポイントが5つあります。まずは、住みやすさの指標としてこの5点を知っておきましょう。
ポイント1:交通面|通勤通学・駅
交通利便性は、生活の満足度を左右するポイントです。
通勤・通学時やよく利用する場所にアクセスしやすいエリア、交通機関の選択肢が多い駅周辺を選んでおくと、日々の生活ストレスを抑えることにつながります。
都市部では、複数の交通機関が利用できる駅から徒歩5~10分程度が理想的ですが、ラッシュ時間帯は混雑も予想されます。
郊外の場合には、電車の急行や快速の停車駅がおすすめ。乗り換えなし~1回で主要駅まで30分以内にアクセスできると便利です。
車・自転車の利用や徒歩を考慮して、道幅や交通量、坂道の多さもチェックしておきたいところ。併せて周辺施設の駐車場・駐輪場の有無も確認しておくとよいでしょう。
ポイント2:生活面|エリアの特性
生活利便性は、暮らしのクオリティを左右するポイントです。
生活に関わる施設(文教・商業・医療・公共)や自治体サービスが充実しているほど、暮らしの質も確保しやすいでしょう。
エリアの特性は住民の属性を反映するもの。施設やサービスは、その土地でニーズの高いものが整備されていることが多いためです。
商業施設の品揃えや営業時間などからも、地域住人のライフスタイルがうかがえます。自分の生活とマッチするエリアであれば、同年代も多く交流も図りやすいでしょう。
ポイント3:立地条件
立地条件は、暮らしの快適さを左右するポイントです。
隣に高い建物があるなど現状で日当たりや風当たりを判断できることもありますが、周囲に空き地や駐車場が多い場所でも注意が必要です。
空いた土地があるということは、今後高い建物や営業時間の長い施設などが建つ可能性もあるということ。開発予定の有無まで確認するようにしましょう。
古くからある閑静な住宅街では、街並みを守るための建築条件や法的規制が設けられていることもあります。
立地条件は、現在目に見えていることだけでは判断しかねる部分。不動産会社や自治体にしっかりと相談することをおすすめします。
ポイント4:間取り
5大ポイントのなかでもっともダイレクトに住みやすさを実感しやすいのが、間取りでしょう。
世帯人数やライフステージに合った広さや間取りでなければ、生活に不便さを感じやすい傾向にあります。
現代の家づくりでは、どの世代においても
・バリアフリー
・回遊性の高さ
が求められています。
「なるべく段差をなくし、間口や通路を広くとること」
「生活に最低限必要な水回り・キッチン・寝室を近い距離におくこと」
「行き止まりを作らずぐるりと家のなかを一周できる間取り」
は、子育て世帯にとっても介護世帯にとっても暮らしやすいつくりです。
ポイント5:安全性
安心して暮らすためには、安全性は世代を問わず重視しておくべきポイントです。
安全性は、防犯面と防災面の2方向から確認しておかなければなりません。
防犯面では、以下の3点をチェックしましょう。
①文教施設があるか
⇒幼稚園や保育園、学校があるエリアでは、地域ぐるみで防犯対策に取り組んでいることが多い
②繁華街や深夜営業店の数
⇒多いとさまざまな人が集まり、治安が不安定になりやすい
③夜道の安全性
⇒街灯の数は適切か、適度な人通りはあるか
防災については、自治体が発行するハザードマップが役に立ちます。災害歴やリスクの高さと併せて、避難場所や経路などもチェックしておくようにしましょう。
住みやすさの5大ポイントは、馴染みのない場所では判断しづらいのが実情です。スムーズな家・土地探しのためには、不動産会社に相談することをおすすめします。
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2.世代別にみる住みやすさ
5大ポイントがあるとはいえ、住みやすさは世代や世帯によっても捉え方や重視したい点が異なります。ここからは、世代別のライフステージに合わせた優先ポイントをご紹介します。
①30代|新婚・共働き世帯
30代の新婚・共働き世帯で重視したいのは「交通面」と「間取り」です。
まず、お互いの職場からの距離と通勤アクセスからエリアを絞るようにしましょう。通勤は毎日繰り返されること。アクセスの良し悪しは、思うよりも日々のメンタルに影響があるのです。
どちらか一方を優先するのではなく、両者にとって快適なエリアを見つけることが重要です。
また、「日々の買い物を通勤ついでに済ませられること」も住みやすさを左右するポイント。駅から自宅までの間に営業時間の長いスーパーがあるのが理想的です。
生活リズムが異なるケースでは、間取りにも気を配る必要があります。就寝・起床の時間帯が合わない場合には、寝室を別にするのもひとつの手。
その分リビングを共通の趣味仕様にしてみるなど、休日には二人で過ごせる空間を持つことも忘れないでくださいね。
②40代・50代|子育て世帯
40・50代の子育て世帯では、子どもをメインに「生活面」「安全性」を考えていきましょう。
子育て世帯が多いエリアは地域ぐるみで子育てしやすい環境に取り組んでいることが多く、治安や交通的安全性は良好な傾向にあります。
文教施設はもちろん、子どもが安全に遊べる公園や児童館などが近くにあれば理想的。他の子育て世帯とのコミュニケーションも図れます。
ほかにも、夜間対応の医療機関や交番などがあれば安心ですね。
教育を重視する場合には、希望校までのアクセスや塾・予備校の有無もチェックしておきたいところ。受験情報は学校近隣の教育コミュニティほど詳しいといわれています。情報収集という意味でも、なるべく希望校の近くに住んでおくと有利かもしれません。
昨今では、少子化対策として子育て支援に力を入れる自治体も増えてきています。医療費の助成や育児サービス、待機児童の数などを比較しながら検討してみるとよいでしょう。
③60代以降|シニア世帯
60代以降のシニア世帯で重視したいのは、「生活面」と「間取り」です。
60代以降では、ライフスタイルに以下のような大きな変化が起こります。
・子どもの独立
・定年退職
・体力の衰え
・運転免許の返上
これらを総合すると、シニア世帯では「徒歩圏内で生活できること」と「広すぎず狭すぎないバリアフリーの間取り」が求められるようになるのです。
近年、定年退職を機に郊外の一軒家から都心のマンションに住みかえるシニア世帯が増えています。
マンションは交通利便性の高い場所に建てられていることが多いですし、建物全体の維持管理は管理会社がおこなうことがほとんど。断熱性の高さから、ヒートショック(寒暖差で血圧が上昇する現象)対策になるともいわれています。
住みやすさを最重視し、思い切って終の棲家探しを夫婦二人で楽しむのもいいかもしれませんね。
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3.まとめ
家の「住みやすさ」は、世代や年代によって異なります。家族が暮らしに求める施設や環境、条件などが備わった家こそが、「住みやすい家」です。
これから住みやすい家を探すときには、遠い未来の希望を備えるところよりは、現在とその次にやってくるライフステージで必要となる条件に重きをおいて選ぶのがおすすめです。
この機会に、自分や家族にとっての「住みやすさ」とは何かを話し合ってみてくださいね。