子供のための部屋は成長に合わせて変化します。この記事では、変化に対応できる「ワクワクする子供部屋作り」のポイントをお伝えします。
リビングなど家族共有のスペースにも遊び場を作ったり、ロフトにベッドを置いて子供の隠れ家のようにするなどレイアウトを工夫したり!家族みんなで楽しみながら、子供部屋を作っていきましょう。
1. 子供部屋は成長と共に変化
家族とともに子供たちの成長を見守るのも、家の役目かもしれません。子供たちには自宅でもワクワクする時間を過ごしてもらいたいし、自分の居場所を確保して安心して過ごしてほしいものですよね。
一口に子供部屋といっても、実際に必要なのは実は10年程度。その間にどんどん成長する子供たちのためにも、子供のための部屋には、成長に合わせて変化することができる「可変性」がほしいものです。
可変性が必要とはいえ、手間も費用も「そんなにはかけられない……」というのが正直なところではないでしょうか。ですから、子供の成長に合わせて、リビングルームなどの「家族共有のスペース」と、いわゆる子供部屋である「子供の個室」をどちらも上手に使って、活用していくといいでしょう。
2. リビングに遊び場を!
リビングルームなどの「家族の共有スペース」を子供部屋としても使えるよう、見直してみましょう。家族みんなの共有ですから、大人も子供も楽しめるし、お互いに目が届いて安心感もあります。また、一緒に使うことで、子供が巣立ったあと大人がそのまま使えるというメリットもあります。
①みんなで使う棚が便利!
リビングに大きな作り付けの棚を設置してみましょう。本棚やおもちゃ入れに活用することができます。子供の手の届くところには子供のモノを、上段には大人のモノを入れておけるようにするのです。
例えば、壁の一面に作り付けの棚を設置します。上段の子供の手が届かないところは、全てにモノを詰めてしまうと圧迫感がありますから、余裕を持たせておくことも使うときのポイント。
また、本棚を大人と子供とで一緒に使うと、子供が読む本が自然に広がっていくものです。一緒の棚に入れて、自然にお互いの興味を知れることで、楽しい発見があるかもしれませんね。
②スキップフロアを活用!
リビングルームの中に、和室コーナーなど段差をつけた床を設けてみましょう。スキップフロアは1階と2階の間に作る中間階のことですが、段差が小さければ、リビングの中に設ける小上がりのような使い方が可能です。
スキップフロアは、壁や建具で部屋として仕切られていなくても、高さが違うためゆるやかに分かれている印象になり、個室に似た使い方もできるスペースです。それに加えて視線は通り、声も聞こえるため、一緒にいる安心感も得られます。
段差は大きくしすぎずに、床の高さから30cmほど上げるといいでしょう。段差部分のスペースは収納として活用することも可能です。
床材を畳にすると、床自体が柔らかく、子供が走り回る音を吸収してくれます。また、ソファなどの家具を置かずにスペース全体を子供が自由に使えますし、大人は家事をするスペースとして子供と一緒に使うこともできます。
ただし、小さな子供の場合には、段差を誤って落ちる場合もありますから注意しましょう。
③梁や壁を使って遊ぼう!
構造材である梁(柱の上にのる水平方向に伸びる部材で、床や屋根を支えます)は、通常は天井の中に隠れている場合が多いですが、あえて見せることも可能です。構造材ですから、家を支える丈夫な部位。その梁を使って、ハンモックやブランコを作ってはいかがでしょう。
庭での外遊びができにくい環境の場合や雨などで外出できないとき、また、夜の時間も、子供も大人も使うことが可能です。揺れながら体をコントロールするブランコは、いつもと違う体の使い方ができますね。また、ハンモックを吊るせば、お昼寝や遊びにも活用できます。
人気のボルダリングも、リビングルームの壁を使って楽しむことができます。ボルダリングは道具を使わずにできるフリークライミングのひとつで、全身を使って壁を登ります。リビングルームの壁にボルダリングのためのクライミングホールドをつければ、自宅でボルダリングが可能になりますよ。
こういった「少し危ないかもな」と思える遊びも、家族共有スペースのリビングルームに設置することで、家族の目が届き、一緒に楽しむことができます。また、個室では学べない「譲り合い」も覚えることができるでしょう。
3. 個室でワクワクしよう!
ワクワクするような子供部屋を個室として用意するときは、「やってはだめ」がない、もしくは少ない部屋を意識してみましょう。子供たちも自分で使い方を工夫できるようにしてあげると、子供の感性や個性も活かせます。
家族共有のスペースと違い、子供たちこそが主役の部屋。色々な使い方ができるようにしてあげたいですね。
①書いていい!黒板の壁
大きな壁には、ついつい絵を描きたくなる気持ちもわかりますよね。それでも、壁に絵を描かれるとちょっと困ります。
ですから、あえて「何を書いてもいいスペース」を作ってしまいましょう。子供の成長によって、使い方、描きたいものも変わってくるかもしれませんね。
黒板のように使える壁を一面に作ってみましょう。黒板のように使える塗装をすることで、壁全体を黒板として使うことが可能です。他にも、ホワイトボードとして使えるシートを壁紙として使ってもいいでしょう。
現在、壁紙クロスは色々な性能を持ったものが出ています。汚れを落としやすいクロスもありますから、そういったタイプを選ぶのもオススメです。
描くだけでなく、壁を自由にデコレーションすることも可能。貼って剥がせるウォールステッカーは、カラフルでさまざまなデザインがあって、好みのものを選べます。自由にデコレーションもでき、デコレーションを変えたくなったときや失敗したときも壁を傷めずに剥がせるので、気軽に楽しめますよ。
②隠れ家にベッドを置く
ロフトを隠れ家に見立ててみましょう。ベッドを置いて眠る場所にしてもいいですね。
ロフトはいわゆる屋根裏部屋ですから、天井が低く、ハシゴなどで上り下りをする必要があります。ですから空間としては決して広いものではありませんが、狭くても楽しいのがロフトですよね。子供部屋の中に設置すると、隠れ家のように使えて、子供が楽しむことができるでしょう。
ロフトは高い場所にありますから、夏は暖気がたまりやすく、かなり暑くなってしまう場合もあります。そうなると使えないスペースになってしまうことも考えられますので、エアコンを設置する、断熱工事をしっかりするなど、温熱環境を整えられるように設計してあげましょう。
③秘密基地を作る
ロフトは場合によっては作れないこともありますし、高いところに登りたくないという子供もいるでしょう。そんなときには、子供部屋の中にもう一つ部屋を作るのもいいですね。簡単なテントでもいいので、子供のためだけの子供のスペースを作ってあげるのです。
隠れ家や秘密基地は、子供たちのごっこ遊びの舞台になったり、いつもの自分と違う人になりきって遊んだりできる場所でもあって、家の中にありながら日常とは違う空間。「子供だけの世界」でもある隠れ家や秘密基地は、より主体的に使うことができ、子供の心の成長に影響を与えることにもなるでしょう。
4. 子供が考えるレイアウト
子供が自分で考えてワクワクを「実現させる」ことも、楽しむ大きなポイントかもしれません。子供部屋は、子供が自分の個性を表現できる場所でもあります。子供が自分で考えてレイアウトやデザインができるように、誘導してあげてもいいでしょう。
とくにカーテンや照明器具などは、子供が自分の好みを表現する手段のひとつです。どちらも取り外しや取り付けが簡単ですから、もし飽きてしまっても容易に交換が可能。交換を子供に任せてしまうのもいいでしょう。
「子供の個性を尊重して好みを取り入れる」ということを実践する一方で、自分で暮らしを組み立てていく最初の一歩にもなるはずです。
5. まとめ
リビングルームなど家族共有のスペースでは、子供と共にみんなで使う楽しみがあります。子供のための個室は個性に合わせたレイアウトができ、自分で考える機会を作ってくれます。
子供たちの変化に対応できるよう、柔軟に子供部屋を考えていきましょう。
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