部屋の一角に作る「和室コーナー」。効率的な使い方ができるのか不安な方へ、ここでは暮らしを快適にする「3つの使い方」をご紹介!メリットとデメリットを知ったうえで畳の快適さをどう生かすか、使いやすい和室コーナーにするために必要な広さ、またおすすめの建具・収納などもピックアップします。
和室コーナーは多目的に自由に使えるスペースとして、使い方を一つに固定せず色々な楽しみ方をするのがオススメですよ!
1. どう使えるの?和室コーナーの3つの使い方
畳のある部屋は、実は暮らしのなかでまだまだ活躍してくれるもの。畳に襖、長押に塗り壁といった本格的な和室はもう少数派かもしれませんが、最近はリビングルームの一角に畳敷きのスペースを確保して「和室コーナー」とする例が増えています。
でも、あくまで部屋の一部なので、実際にどう使えばよいのかわかりにくく、使い方がぼんやりとしてしまう方は多いのではないでしょうか。そんな和室コーナーの3つの使い方をご紹介します。
使い方1: 子どもの遊び場に最適
和室コーナーの床に使われる畳。一番の特徴は「柔らかい」ということでしょう。その柔らかさが、子どもの遊び場に最適!
床に座ったり寝転んだりしても柔らかくて、使い心地がよいですよね。小さな子どもが転んでしまったときも安心ですし、走り回る音も吸収してうるささも軽減してくれます。ソファなどの家具を置く必要はないので、家具にぶつかったり落ちたりという心配もありません。
リビングの一角に和室コーナーがあれば、そこで過ごす子どもに大人の目が届きやすいという効果もあります。洗濯物を畳むなど家事のスペースとして、子どもと一緒に使うのもよいですね。
使い方2: ゲスト用の寝室スペースに
普段は子どもの遊び場にしていても、ゲストが来たときにはゲストの寝室としても使えます。畳に布団を敷けば、すぐに快適な寝床ができるのです。これも、大きな家具を置かなくても使えるからこその「和室コーナー」の対応力と言えるでしょう。
雑魚寝もできるので、子ども達がみんなでお昼寝などもできます。子どもが(もちろん大人でも)ちょっと具合が悪いときなども、そこに布団を敷いて休ませれば大人は様子を見ながら家事などができますし、寝ている子どもも安心。
収納を設けて布団を入れておきさえすれば、いつでも寝室になります。特別な準備が必要ないところが一番嬉しいポイントかもしれませんね!
使い方3: 「小上がり」というスキップフロアとして
畳部分を部屋の床の高さから30cmほど上げ、あえて段差を作る使い方も◎!「小上がり」などとも呼ばれますが、あえて作る段差がスキップフロアのような効果を生み出します。
30cmほど畳の床の部分を上げていますから、その段差部分に腰掛けることも可能。畳スペースの一部を掘り込んで掘りごたつのようにすれば、膝を深く折らなくても腰掛けられます。
また、畳に腰を下ろして座ったときに目線の高さも単純に30cmほど上がりますから、リビングでソファなどに座る人と目線を合わせやすく、会話がしやすくなりますよ。
趣味のためのスペースなどにも使えますし、段差部分を収納として活用することも可能です。
2. 和室コーナーのメリット・デメリットは?
◎メリットは「多目的性」と「畳の柔らかさ」◎
和室コーナーは、基本的に多目的に使うことができます。家具を置かなくても安心して使え、コーナーを使う目的を固定しないでよいのです。
本格的な和室とは違い、さまざまな造作をしなくても畳の効果を取り入れられますし、空間にアクセントをつけることができ、自由度の高いスペースになります。
また、畳は柔らかいので座りやすく、寝転んでも快適。畳表(たたみおもて:畳の表面のこと)は「い草」で編まれていて、空気が含まれているため、フローリングと比べると柔らかいのが特徴です。
しかも、ひんやりとすることがありません。湿気の調節もしてくれて、梅雨の時期など湿気の多い時期もベタつかずさらりとした感触を保ちます。
さらに、新しい畳の場合に楽しめるのが「い草の香り」。さまざまな芳香成分が含まれており、リラックス効果が期待できると言われています。時間とともに香りは失われますが、畳表を新しいものに替えると改めて香りを楽しむことができますよ。
◎デメリットは「畳の消耗」◎
畳は表面がい草でできているため、長く使っているうちに自然に毛羽立ちやキレが発生するもの。日常づかいで飲み物などをこぼすと比較的しみ込みやすく、シミができてしまうことがあります。フローリングと比べると、汚れの跡が残りやすいと言えるでしょう。
また、湿気がこもってしまうとカビやダニが発生しやすくなります。できるだけ同じ場所に物を置っぱなしにすることは避け、適度な換気を心がけましょう。
これらは通常のメンテナンスでは対応できないので、10年程度で畳の表面の「畳表」を張り替える必要があります。畳自体、畳表を張り替えるのが前提となっていると考えておいてくださいね。
3. 使いやすくするために/必要な広さは?建具や収納は?
和室コーナーは多目的に使えることが魅力。だからこそ、気をつけるポイントをご紹介しておきましょう。
ポイント1: 広さは3畳以上
コーナーとして使うには3畳程度の広さがないと、狭くて動きづらくなってしまいます。3畳というと大体5㎡弱。いわゆる和室は4.5畳からが一般的ですから、それよりもひとまわり小さいイメージですね。
3畳の広さがあると、子どもが積み木などのおもちゃ類を広げても十分に動けますし、親子でお昼寝もできます。また、ゲスト用の寝室としても、ゆったり寝るだけのスペースが確保できるでしょう。
机を置いた場合も、3畳あれば趣味の部屋としてゆったりと使えますし、座ったり寝転んだりと過ごし方を変えられてリモートワークもはかどるかも!瞑想やヨガのスペースとして使っても、ゆったりとして快適でしょう。
狭くて使いにくいと物置スペースになってしまいかねず、せっかくの和室コーナーがもったいないですよね。和室コーナーを検討する場合は「3畳程度のスペース」を検討してみてください。
ポイント2: 建具があると使いやすい
和室コーナーは、普段はリビングなどの一部としてオープンに使うスペース。仕切りのできる建具が準備されていると使いやすいですよ。静かに使いたいときなどシーンによって建具で間仕切りをすれば、使い分けができるようになります。
間仕切り建具は、横にスライドさせる引き戸が便利。開けたときに壁などに建具を全て入れ込むことができる引き込み戸を使えば、開けているときもスッキリとします。
建具には戸襖(とぶすま)を使うことが多いでしょう。戸襖とは、和室側には襖紙をはり、リビングなど洋室側は他の建具と同じ木目などのデザインにするもので、しっかり空間を区切れます。
また、モダンなデザインのリビングにあえて障子戸を入れるのもオススメ!障子は光を通し、中の様子を感じることもできます。
現在は破れに強い障子紙や樹脂製の障子紙などもあって、傷や汚れに強いものが選べます。和室コーナーとして使うには、しっかり仕切りすぎない障子はぴったりなのではないでしょうか。
もちろん、建具をつけないという選択もおおいにありますよ!リビングとより一体感が持てる和室コーナーになるでしょう。あなたの使い方によって、建具のあるなしを考えてみてくださいね。
ポイント3: 収納は床下収納が便利
和室コーナーにも収納があると便利ですよね。とはいえ、リビングなどの一角にある和室コーナーに専用の押し入れといった収納スペースを作るのは、難しいかもしれません。そんなときには、ぜひ床下収納を検討してみましょう。
畳の下にも床下収納を設置することができます。畳一枚もしくは半枚をそのまま蓋にしますので、フローリングの床につける場合と違って床下収納部分に枠がつかず、スッキリ!
段差をつけた小上がりタイプなら、段差部分に引き出しをつけて収納を確保することも可能です。
4. まとめ
和室コーナーは、子どもの遊び場やゲスト用の寝室、趣味の部屋など、使い方が色々と変えられることが魅力です。メリットとデメリットもそれぞれありますから、それを知ったうえで取り入れてみましょう。
あなたらしいさまざまな使い方で楽しんでみてくださいね。
ハウスウェルで理想の家を実現!ぜひご覧ください